greenz.jpによると、ドイツのベンチャー企業Sono Motorsがクラウドファンディングで費用を集めて太陽光による充電が可能な電気自動車を開発中と、1月12日に報道されました。
走行中に排気ガスを排出しないため環境に優しい電気自動車ですが、その充電には急速充電でもおよそ30分、普通充電では8~11時間ほどかかってしまうのが現状です。ところが、そんな常識を覆す新しい電気自動車がドイツで開発中とのこと。その名も「Sion」、ドイツのベンチャー企業である「Sono Motors」が産み出した、太陽光による充電が可能な電気自動車です。車のボディにソーラーパネルが取り付けられています。「Sion」はその見た目からもわかるように、車のボンネットや屋根、そしてサイドにソーラーパネルがあしらわれています。このパネルは特殊なカーボネードでできており、ハンマーで叩いてもそう簡単には割れないのだそう。このソーラーパネルによって生み出される電力により、太陽の力だけでも1日最大30km程度走行することができるため、ちょっとした通勤や家族の送迎に必要な電力はこれだけで賄うことができます。さらに「Sion」の車内には、「breSono」と呼ばれる苔からできた独自の空気清浄フィルターが装備されており、湿度調整や空気中のゴミの除去、騒音軽減などの役割があるのだとか。特別な手入れなしで、車内を常にクリーンな空気で満たしてくれるというのだから驚きです。緑色の部分に、苔でできたフィルターが取り付けられるそう。 「Sono Motors」メンバーの一人であるJona Christian(以下、ヨナさん)は「Sion」の開発に至った経緯について次のように語っています。ドイツでは多くの車が日中、何をするわけでもなくただ路上に停められています。停車中にも電力を生み出すことができる車があったら、とても便利なのではないかと私たちは考えたんです。ヨーロッパやアメリカでは、このように多くの車が路上に停められています。 Copyright©Spring pictures from Parks Slope / Brooklyn / NYC by Karlnorlingとはいえ、気になるのはそのお値段。ソーラーパネルに、植物を用いたフィルターなど、消費者の感覚からするといかにも高額そうなパーツや設備が施されている「Sion」ですが、最大航続距離が250kmの「Extender」が本体で16,000ドル(約180万円前後)。ベーシックモデルで、最大航続距離が120kmの「Urban」は13,000ドル(約150万円前後)と良心的な価格設定です。「Extender」と「Urban」。航続距離によって本体価格が異なります。私たちの車は少し大きく、テスラのようにスポーティーではありません。ですが、私たちのゴールは”ベストな車“をつくることではなく、家族連れにとって”十分な車“をつくること。そして、彼らにとって最適なスペースと収納がある車をつくることなのです。と話すヨナさん。「Sono Motors」は、クラウドファンディングサイト「indiegogo」でおよそ30万ユーロ、日本円にして役3,700万円の資金調達に成功しており(2016年9月時点)、今年のプロトタイプ試運転に向けて現在準備を進めているそうです。
太陽光x農業以外にもソーラー(太陽光)とシェアする可能性の広がり。近い将来、Sionが公道を走る姿が見られるのでしょうか。今後が楽しみです。
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